2007印象に残った作品10

ここ数日、メモを見ながら今年を振り返っていたのですが、とうとう観劇数が年間100超えてしまいました。(101公演)
2年前の今頃にはこんなことになるとは全く想像してもいなかったのですが、とうとう深みにはまり込んで抜け出せなくなってしまった感があります。今後自分の趣向が変わってしまい、観劇数が減ってしまっても、おそらく全く観なくなるということはないんじゃなかと思います。そう考えると、この年になってや読書以外の一生モノの趣味をやっと手に入れたのだとも言えます。それが良かった事なのか、それとも取り返しのつかないことだったのかについては、後世の歴史家の判断を待たなくてはいけませんが。
観劇以外にも、本が170冊、講演会が5件、その他のイベントやサイン会が15件強。ここまでいろいろなものをインプットしようと思った年は近年なかったですし、10月に始めたダイエットも三ヶ月経ってもいまだに続いていますし、全体的にはいろいろと充実した1年だったと思います。来年も本や舞台を始めとして、もっと素晴らしいものとの出会いがあることを心から願いたいですし、そうした機会を自分から作っていければと思っています。

前置きが長くなってしまいましたが、皆様もよいお年を。

(本)
森見登美彦「夜は短し、歩けよ乙女」角川書店

有川浩「図書館危機」メディアワークス

桜庭一樹赤朽葉家の伝説東京創元社

海堂尊「チームバティスタの伝説」宝島社

沢木耕太郎「凍」新潮社

万城目学鴨川ホルモー」産業出版センター

・G・ガルシア=マルケス百年の孤独」新潮社

坂口安吾桜の森の満開の下講談社学芸文庫

円城塔「self-refarence engine」早川書房

雨宮処凛「生きさせろ」太田出版

(順番は読んだ順番です)
今年は自分にしては随分とまともだなと思っていたら、本そのものも面白さもありますが、それ以上に読書に付随した体験がある本ばかりが印象に残ってしまいました。森見さん、有川さんはサイン会に行ってしまい、桜庭さん、海堂さん、円城さんはトークショーで話を伺い、マルケスは桜庭さんの作品や文芸漫談に触発され、安吾は舞台や森見さん別の作品の影響を受けて読んでみたらとても面白かった。本を読んだから気になったのか、気になったから本を読むのか、それはその時々によって違いますが、最近、読書体験そのものだけでなく、その本の先にある書き手自身に興味があって仕方がありませんし、その変化が自分の嗜好に大きな影響を与えているように感じます。

(舞台)
庭劇団ペニノ「笑顔の砦」@駅前劇場

・ハイバイ「おねがい放課後」@こまばアゴラ劇場

・M&O plays+PPPP produce「ワンマンショー」(再)@シアター・トラム

・KAKUTA「神様の夜」@恵比寿site

少年王者舘「シフォン」@ザ・スズナリ

・イキウメ「散歩する侵略者」(再)@青山円形劇場

・ONEOR8「ゼブラ」(再)@THEATER/TOPS

メジャーリーグ+庭劇団ペニノ「野鴨」@THEATER1010

パラドックス定数「東京裁判」@Pit北/区域

NYLON100℃「わが闇」@本多劇場

(順番は観た順です。)

個人的には、グリングの「ヒトガタ」も含めて劇団の代表作の再演をそれにふさわしい形で見せていただいた公演が多かったように感じます。
タニノさんは本公演、プロデュース公演ともに、観終わった後に全身に残る感触が素晴らしかったです。
前川知大さん、岩井秀人さん、野木萌葱さんは個人的にそれぞれの方が描く世界にはまりました。特に去年、次点として上げていたハイバイ、パラドックス定数は今年はそれぞれが去年を上回る作品でとても満足。
10本に入れようか悩んだのが、前述したグリングの他に、松井周さんのサンプル、スロウライダー、風琴工房あたりです。あと、阿佐ヶ谷スパイダースも忘れてた。
個人的には来年は本数をもっと絞って観たいと思っているのですがどうなることやら。来年はまだ観たことのない劇団の作品を意識して観てみようと思っているのですが、そうなると前回の公演が素晴らしくて、次回も必ず観ようと思った公演が観れなくなるので、そこが悩み所です。