「新年工場見学会」@アトリエヘリコプター

五反田団」と「ハイバイ」周りの人達が集って出し物を上演したり、獅子舞らしきものが登場したり、バンドの生演奏があったりと、正月気分満載の2時間半たっぷりのイベント。毎年恒例らしいのですが、隣では、去年のワークショップで大変お世話になった六尺堂さんの工房見学会もあるということだったので、今年は始めて行って来ました。
五反田団」は、少女マンガのニセモノっぽい作品。いかにも少女マンガ風のキャラクター、セリフ回し、ストーリーというこれでもかというベタな展開が続いても、役者さんがセリフをとちりまくろうと、自分が置いた小道具にけつまずこうと、それでも大爆笑になるのだから、前田司郎さんという人は、ホントにすごい。お祭り的要素が強いと言っても、某戯曲賞を取っても、新国立劇場でひどいめに合おうと、あえて自分のリズムを崩さず、作劇について深く考えずにどこまでくだらなさを追求して行けるのか、今後も見てみたい。
極めて個人的な話になりますが、生まれて始めて書いた劇評で前回公演の「すてるたび」が面白かった、と書いたら、某講師の先生から「あんなもん見てどこが面白いんですか」と言われてしまったこともあったので、ゆるく見返して欲しいと思っています。(まあ、何を観て面白いと感じるかは人それぞれですし、その差が大きいことや、それを自分で体感できるってことが舞台の面白さっていえば、全くその通りなのですが・・・)五反田団みたいな劇団の作品ってこれから芝居を観るっていう人の裾野を広げていくためには、ものすごく大切だと思うのですけどね。
「ハイバイ」はチャゲ&飛鳥のニセモノっぽい作品。飛鳥に隠れてやや影が薄いチャゲを、「あなたのチャゲ」と称して自己啓発セミナー風に味付けしていく切り口にはとにかく笑った。「チャゲのふり見て、我がふり(ちゃげ)直せ」というセリフは、自分の中ではものすごくツボ。実生活でもゼヒ使ってみたいです。

出し物だけでなく、観客も正月休み早々こんなとこに来てしまう人達だったということもあって、とっても温かくて緩い雰囲気だったのですが、この熱くも冷たくもない適度な温度が、まるで温めの温泉に浸かっているように何とも心地いい。少なくても、家ですることもなくぼけ〜とテレビを見ているよりは、よっぽど楽しくて意味のある時間が過ごせたと思います。