印象に残った作品2008

新年も明けてしまいましたが、どうも今一つ年を越した気分にならないので、今更ながら去年を振り返ってみようと思います。去年は観劇数を減らして、その分戯曲を読もう、本はもうちょっと新刊を読もう、そして映画を見ようとか、いろいろなことを考えたのですが、結局、思い通りになりませんでした。結局、観劇数は110を超えてしまい、本の冊数は何とか200を超えたもののそのほとんどが古い作品でした。個人的には、今年はもっと読書量も観劇量も絞って、何か体感できるような体験をしてみたいと思っていますが。
去年はいろんなことに挑戦して多忙だったり、自分は何でこんな駄文を書き散らしているのかそのことに疑問を感じてしまったりして、ブログの更新が全くできませんでしたが、今年は自己満足と備忘録だと割り切って、観たものや、読んだもの、そして体験したことについて、たとえ1行でも書いていこうかと思っています。一年の計は元旦にあり。どんな事でも、続けていくことが結構大切です。
(もっとも仕事が始まって2日位したら忘れていると思いますが・・・。)

(本)印象に残った10冊
ルーセル「アフリカの印象」平凡社ライブラリー
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岸本佐知子「気になる部分」白水uブックス
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松岡正剛「知の編集術」講談社現代新書
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・ケルアック「オン・ザ・ロード」河出書房新社
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石牟礼道子「新版 苦海浄土講談社文庫
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佐藤優国家の罠新潮文庫
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内澤旬子「世界屠蓄紀行」解放出版社
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・北川達夫、平田オリザ「ニッポンには対話がない」三省堂書店
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・スティーブ・エリクソン「黒い時計の旅」白水uブックス
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三島由紀夫「近代能楽集」新潮文庫
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順番は読んだ順です。
基本的には読書というのは私的な体験だと思いますが、そういった傾向が益々強くなっていくなと感じます。よく言えば、年を取ってようやく、自分の価値感に基いて独断と偏見で本が読めるようになったともいえます。去年は、生まれて始めて読書会に参加させていただいて、目一杯の顰蹙を買いつつも、それ以上にいろいろなことを勉強させていただいたりもして、とても貴重な体験をさせていただきました。今年はもうちょっと新刊の読書量を増やしつつ、「自分が本とどんな関わり方ができるのか?」ということを去年以上に考えていけたらなと思っています。


(舞台)印象に残った10本
・ポカリン記憶舎「humming2」@MURIWUI

・風琴工房「hg」@ザ・スズナリ

・渡辺原四郎商店「ショウジさんの息子」@アトリエ春風舎

・toi「あゆみ」@王子小劇場

・ハイバイ「手」@駅前劇場

三条会真夏の夜の夢」@千葉公園内特設野外劇場

・サンプル「家族の肖像」@アトリエヘリコプター

Nibroll「Small Island」@ZAIM

・studio salt「中島正人」@相鉄本多劇場

KERA MAP「あれから」@世田谷パブリックシアター

去年は自分の中で、「人に伝わるとは?」ということを演劇以外のいろいろな場で考えさせられることが多かった1年でした。それが分からなくなってしまってブログを書かなくなってしまっただけになお更なんだろうと思います。私が選んだ10本も、どんな形であれ自分の中に何らかの「伝わった」ものを頂いた作品だったように感じます。
その他で印象に残ったのは、パラドックス定数「Hide AND Seeks」、木下歌舞伎、地点「桜の園」等でしょうか?「例年と違ったものを見よう」と思っていたら、奇しくも東京以外のカンパニーの作品に印象に残るものが多かったようです。映像ですが、去年に始めて観てぶん殴られるような気分になったdumb typeも確か京都でしたし・・・。
自分が観ていなかったり知らなかったというだけで、素晴らしい作品を作っている方々がまだまだ沢山いるんだということを思い知らされた1年でした。だから、観劇はやめられない、けど本数は減らしたい。今年もこのジレンマに苦しみそうです。