TEAM発砲・BE・ZIN「テングメン」＠本多劇場

先日、日曜日に本多劇場で見た公演の感想になります。当日体調不良だったため感想の方もよれよれになってしまいました。本当にすみません。
発砲BE・ZINの公演をナマで見たのは始めてで、公演を見る前のイメージは「芸達者な人たちが揃っているな」というイメージだったのですけど、それについては思ったとおりでした。主役の森貞文則さんもカッコよくてよかったのですけど、個人的には小林愛さんの芯の強さと、優しさと兼ね備えたヒロイン像がすごく好きですし、平野勲人さんや武藤晃子さんを始めとした個性豊かな脇役達が皆さんいい味を出しているなあと思いました。
ストーリー的には、ものすごくおおまかに言いますと、江戸時代を舞台に寂しい女達に愛を提供する裏家業の男・テングメンと彼を追いかける岡っ引きの猿蔵や彼に関わる遊女・うさぎ等が彼に絡んでいく途中に思わぬ方向に物語が進んでいくという、ちょっとエッチなアクションコメディです。
まず、舞台が始まってそうそう真っ先に笑わせてもらったのが、主人公の「テングメン」の登場シーン。パンフレットのあいさつ文のなかで主宰のきだつよしさんが「コントの１ネタならまだしもその男で一本芝居を作ってしまおうと...」と書いていますけど、まったくおっしゃる通り。本当に強烈でした。そして「テングメン」の存在そのものから始まって、お芝居そのものも結構下ネタが多いのですけど（私的には下ネタ大好きなんでぜんぜんオッケーなんですけど）、そこに流されずに締めるところはしっかり締めています。特に、仮面ライダーなどの特撮ヒーローもののキャラクター像やお約束の部分というのを上手くオマージュしながらも、男と女の愛をテーマにしたストーリーや、テンポの速い場面転換とスピーディなアクションシーンは、大人が見ても分かりやすくて面白いお芝居になっています。先日の日記に書いたように全体的に細かい事を考えずに見られる、爽快感のある舞台だったのですけど、役者さんの個性や舞台の勢いを重視しながらも、見る側と違って作る方の側はかなり色々と細かい所まで目の行き届いたお芝居だったと思います。
考えてみたらここの所小劇場での公演を見ることが多かったので、これくらいのハコでお芝居を見たのは久しぶりだったのですけど、大きな会場には大きな会場ならではの良さがあるなあと思いました。