佐藤雅彦「四国はどこまで入れ換え可能か」

佐藤さんの面白さやインスピレーションってものすごく突飛なように見えて、実は世の中の常識や文脈を前提として実にしっかりと捉えているなあって思います。私は実はトークショーを聞く前に佐藤さんのこの作品を読んだ時には、この人はかなりの常識人で、この人の面白さのセンスというのは常識をズラすセンスが素晴らしいからだというイメージがありました。確かにそうした一面もあるかとは思いますけど、決してそれだけではないそれとは別に常人とは異なる思考回路をもっていることが佐藤さんの話を聞いてよく分かりました。その辺が、佐藤さんの分かりやすいけどなぜか飽きる事がなく病み付きになってしまう作品を生み出す源になっているのだと思いました。
ISBN:4101233411:DETAIL