国立公文書館の特別展に行く

仕事の帰りに、国立公文書館で開催中の特別展を観に行ってきました。大体、年に二回春と秋に貴重な資料をテーマごとに展示しているのですけど、今回は「大名―著書と文化」というテーマで、江戸時代大名が自ら著作したり編集させた書物や図画、大名の系図や言行録などの資料が展示されていました。結構貴重な資料が展示されているのは分かるんですけど、見せ方がヘタなので、その貴重さがいま一つ伝わんないのが残念だったのですけど、博物館でなく公文書館で、おまけに入場無料ですからそのへんには目をつむらなくてはいけないのかもしれません。以前だったら、展示されている資料の中でも、系図などの歴史的に貴重なモノに自分の興味の方向が向かうのですけど、今回はそちらの方はおざなりに観て、大名が自分の趣味で書いた植物や鳥の本などの方をじっくり観ていました。昔と比べて、自分の好みや嗜好が随分と変わったようです。
こういった大名の趣味で書いた書物を観ていると、「学究肌だなあ」と関心する前に、「江戸時代にもマニアックな人やオタクな人がいたんだなあ」とか「人様の税金使って何やってんだ、この人達は」という気持ちが湧いてきてしまったのは私だけでしょうか?
去年の春も特別展に行ったのですけど、隣の国立近代美術館は去年の今頃のゴッホ展、今年の藤田嗣治展ともに大盛況で、公文書館の人の少なさとは相変わらず対象的でした。たぶん、近代美術館に来た多くの人たちは、そこで展示をやっているということさえ知らないんでしょうね。