久ぶりにちょっとマジメに考えたこと

・先日、文芸漫談に誘った知人と話をしていたら、今勤めている会社を辞めて独立するということを聞いて、驚きながらも「自分より10以上も年下なのにすごいなあ」と思い、少なからず刺激を受けました。独立願望というのは全くないのですが、ここ数年間、目的もなくただ漠然と暮らしていた自分にとっては、今後どういう人生を過ごしていったらいいのかも含めて、いろいろな事を考える機会になりました。
もちろん「あの時ああしとけば」とか「この時こんなことをしとけば」ってことは一杯ありすぎて、それこそ考え出したらキリがない位ある。けど、まだ当分ドラえもんが出来る予定はないので、そんな過去を変えることは出来ない。もう手遅れになってしまったこともいっぱいある。けど、まだできることだってある。とはいっても目的も目標もなくダラダラやっていたって今までと同じことの繰り返しになってしまうことは目に見えている。彼女(知人というのは女性だったのですが)に刺激を受けたというのと同時に、ここ何年間漠然とした不安を抱えたままずっと棚上げにしていた自分の問題を引きずり出されたような気分にもなっています。このブログでこんなまともな話を書いたのは久しぶりですが、しばらくこの問題について正面から考えてみようかと思っています。
今、振り返ってみるとそんなことを考えてみようという兆候というのは確かにあって、それは私の尊敬する沢木耕太郎さんの「246」を読んだ時。今から20年前の沢木さんの日記風に書かれたエッセイなのですが、当時の沢木さんと同世代になってしまった自分との物事に対する視線の深さと強さの埋めようもない差の大きさに絶望的な気分になってしまった時、自分なりに何とかしなければという気持ちが芽生えていたのかもしれないと、いま振り返るとそう思います。