セルバンテス「ドン・キホーテ 前篇(一)」

先日、宮沢章夫さんの舞台に行く機会もあったので、これをきっかけに一度通しで読んでみようかと思って手に取ってみました。面白いことは面白いのですが、登場人物の饒舌さもあってかとにかく長いです。結構読み応えがあったのですけど、まだまだ序盤戦で物語がどういった展開になるのかも全く見当がつかず、果てして最後まで読みきれるのかどうか、自分が一番不安になっています。ただ、物語自体はまだ序盤なのですけど、学校の教科書や名作ガイドに出てくるあらすじと言われているものが、実はさわりの一端にもなっていないただの序盤のエピソードの寄せ集めに過ぎないということが分かっただけでも勉強にはなりました。
ドン・キホーテとその従者、サンチョがおのれの騎士道に忠実に旅をすればするほど悲惨な目に会いそうだということは何となく感じるのですけど、それ以外は話しがどう転んでいくのか全く予測不可能なので、何が起こるか分からないという点では、読み進めていく上でのモチベーションになると思いました。
因みに、先日観に行った「遊園地再生事業団」の舞台で使われたエピソードは次の巻以降に書かれており、次の巻はやっともう少しで読み終わりそうです。
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