伊坂幸太郎さんの「魔王」、吉野朔美さんの「犬は本よりも電信柱が好き」、キャラメルボックスの「賢治島探検記」、更には先日の池澤夏樹さんの講演会と、ここのところ私の行くところ行くところにどうも宮沢賢治がでてきます。自分で勝手に思っていることなのですが、私には本を読むうえでひとつのポリシーらしきものがあります。それは、「本には読まれるべき時があり、その時が来たときにはなるべく逃さないようにする。」というものです。
ここまで偶然が揃うということは、きっと今がその「読まれるべき時」に違いない、そう思いこんだ私は、中学の教科書以来、宮沢賢治の本に挑戦する事になったのです。できれば、文庫本一冊で主要な作品を把握したいというムシのいい考えがあったのですけど、さすがは新潮文庫。主要作はしっかり三冊の文庫に散らされており、その辺については商売にぬかりはありません。キャラメルボックスの次回公演の上演作品も「賢治島探検記」なので公演までにはなんとか三冊読みたいなあ、って思っています。
もっとも、その前にまずは、土曜日に土屋賢二さんの講演会に行く予定なので、読みかけの「ツチヤ教授の哲学講義」を片付けるほうが先決です。決して狙ったわけではないのですけど、どうやら今回は「ケンジ」つながりでオチがついてくれたようです。おあとがよろしいようで……。