サン=テグジュペリ「星の王子さま」

先日講演会に行ったあとで、もの凄くひさしぶりに読んでみました。以前読んだ時には、「肝心なことは目に見えない」とか、大人になるとかえって本当に大切なことは見えなくなってしまう、といったことをおぼろげながら感じただけで、その上今となっては細かい内容もすっかり忘れていました。こうやって改めて新訳された作品を読んでみると、ひとつひとつのエピソードやキーワードが実は深い意味を持っていて、思いのほか奥深い物語なんだなあ、ということに気付かされました。そして、一見するとシンプルなんだけど意外なくらいの奥行きを持ち、どこかつかみどころのないところが、多くの人に何度も何度も繰り返し読まれている理由なのだろうか、という気がしました。
ISBN:408773434X:DETAIL